バイクを作る工場勤務の仕事は見かけない。車と違って海外生産が多い?


 

バイクを作る工場勤務の仕事は見かけない。車と違って海外生産が多い?
「期間工」と言えば「自動車」と言うイメージが強いのが一般的です。実際にトヨタや日産など大手の自動車メーカーに関連する工場での期間工は非常に数が多く、一般的でもあります。しかし「バイク」の工場期間工の仕事は自動車ほど見かけることがありません。

海外生産が多く、日本では製造していないのでしょうか?それとも実際には仕事はあるものの見つけることができていないだけなのでしょうか?そのあたりを見ていきたいと思います。




1.バイクの生産場所は?

バイクの生産場所は?
日本を代表するバイクメーカーである「ホンダ」「ヤマハ」「スズキ」「カワサキ」は実は近年似たような戦略をとっています。それは「世界戦略車」というものです。この言葉だけを聞くとよくわかりませんが、ようは「販売地域ごとの法規制や諸事情などに合わせて細かい部分は変更するが基本的なデザインや性能は同じである」というバイクを製造するというものです。

例えば、「国産モデル」として日本国内で発表されているものがあります。当然、日本で製造されたものだと思いがちですが、実際には全体の約半分の国産モデルは海外で製造されたものなのです。

以前は、その地域で製造されたバイクはその地域で販売されるのが普通でした。その国の風土や法律に合わせたバイクを開発し、その国で製造・販売することで「その国にフィットした」バイクを売っていたのです。こうすればその地域の人には喜ばれますし輸送費などの諸費用もかかりません。

しかしそれぞれの地域で開発拠点を設置して人員を配置し、開発・製造するのは非常にコストがかかります。そうするとどうしても販売価格が高くなったり利益率が悪くなったりします。そこで、幅広い地域で販売されるようなモデルを開発して製造することで、できる限り開発コストを抑える方法がとられるようになったのです。これが「世界戦略車」です。

日本で採択された「平成28年・排出ガス規制」によって現在製造されているバイクは合わせられています。これはこれよりも前にヨーロッパで採択された排出ガス規制である「ユーロ4」の基準に合わせたものなのです。基準値をヨーロッパの規制に合わせて製造していくことで、後の大幅な仕様変更を行わなくても良いようにしているのです。

もちろん細かい部分は調整はされます。国によっての安全基準に従ったライトの大きさであったり、土の上を走ることが多いのか、石畳の上を走るのか、アスファルトの上を走るのかによってもホイールやタイヤは変更されます。

え?じゃあ日本車モデルって売られているバイクも海外で生産されてるの?
まあ全部ではないけどもね。かなりの数は海外生産だろうね。
それは意外だったよ。例えばどういったバイクなのかな?
じゃあ、具体的に例をあげて説明していこうかね。

近年では環境破壊などに配慮して小排気量のバイクが多く生産されるようになってきています。「バイクと言えば大型!パワーがすべてだ」という風潮ではなくなってきているのです。実際に最近人気の「カワサキZ650」や「ホンダレブル500」はタイの工場で製造されたものを日本に輸出しています。こういった国産モデルも東南アジアなどで製造されることが多くなっているのです。




2.日本での製造回帰へ

日本での製造回帰へ
しかしこの海外生産への流れも変わりつつあります。大手メーカーであるホンダが「国内回帰」を2016年に発表したからです。

2000年代に自動車やバイクをはじめあらゆる製造業が人件費や土地代の安い中国や東南アジアに生産拠点を移しました。現地の安い労働力を使って製造コストを抑え、安い値段で商品を販売するというシステムができたのです。

ただこのシステムを数十年が経つと限界が近づいてきます。日本や欧米諸国が中国や東南アジアに広大な敷地の工場を乱立させたことで付近の土地の価格が急上昇しました。そして製造システムを学んだ中国などが自国の工場を作って、同じような商品を安い値段で作るようになっていったのです。このことによって中国のGNPは急激に上がり、海沿いの大都市、上海などは一大工場地帯となっています。

また、こうして工場地域化が進んでいくると物価も上昇して人件費も上がっていきます。日本国内と比べればまだまだ低いですが、以前ほどの格安の人件費ではなくなってきているのです。土地代と人件費が高騰したことによって海外生産のメリットは一気に下落したのです。

さらに税金や輸送費の問題もあります。中国で製造した製品を日本に運ぶということは日本から見ると「輸入」することになります。そうなれば当然関税がかかってきます。また、バイクなどの大型製品は輸送費も非常に高いものになるのです。追い打ちをかけるように円安が続いており、海外生産するメリットは完全になくなってきたのです。

ということは日本でバイクを作るようになったということ?
一気に全部というわけではないがね。少しずつ戻ってきているよ
でも自動車ほどバイクの製造拠点て聞かないね
かなり場所が限られているからね。その話をしていこうか。

まず大きく動いたホンダは、それまで中国や東南アジアで全体の90%以上の50㏄の原付バイクを製造していました。それを半分以上の生産を日本国内に戻すとしたのです。

2011年に中国へと生産拠点を移した「ジョルノ」をフルモデルチェンジと共に日本国内での製造にするとともに、ベトナムで製造していた「ダンク」「タクト」などの原付バイクも日本国内に戻しています。また、エンジンなどのすべての部品が完全国内生産というわけではなく、部品によっては海外生産をしているものもありますが、そもそも50ccの原付バイクを販売しているのは「日本のみ」という実情があります。

そう考えると製造した国で販売するのは自然な流れと考えられるのです。ただし原付バイクは販売価格も安いために爆発的な利益をいきなり生み出すわけではありません。これからの戦略が期待されるところです。

そしてそれらのバイクが製造されるのが国内の二輪車最大の生産拠点である「熊本製作所」です。熊本製作所は日本の二輪製造の星として期待され、2008年に完成しました。完成当初は「年間生産能力50万台」をうたっており、バイク業界の期待を一身に受けていました。しかしバイクの需要減少が大きく響いて5年後の2013年にはその生産能力は16万台にまで減少していました。

日本は近年バイクの需要減少が続いています。1980年代~90年代ごろにはバイクを扱ったマンガやアニメ、映画なども多くありました。「暴走族」「ヤンキー」「走り屋」などはみんなバイクを必要とし、その販売台数にも大きく貢献していたのです。しかし2000年代に入るとこういったマンガやアニメは急激になくなっていきます。「乱暴である」という世間の声にさらされたのです。

また、それに伴って日本各地の暴走族は次々と解散、消滅していきました。今では大規模な暴走族そのものが珍しくなっています。もしこういった集団が公道を走っていればすぐに警察が出動するようにもなっています。こうして「若者のバイク離れ」は深刻化していき、バイクの需要は低下し続けたのです。

国内に原付バイクの生産拠点を戻すのもこういった事情が関係しているのです。原付バイクの生産を行うために、15万台前後まで落ちていた生産能力を25万台前後にまで復活させ、同時に「工場期間工」も100人前後増員すると決定したのです。

しかし実際にはこの工場で生産しているバイクのすべてが国内向けのものであるということではありません。全体の8割ほどは海外向けの製品なのです。それは利益率が高い中型や大型のバイクで、主にヨーロッパなどに輸出されているものです。

特に大きな期待を背負って製造されたのが「アフリカツイン」という大型のツーリングバイクの新型車はまずヨーロッパで先行発売されました。1988年に初代が販売されたこのバイクは高い耐久性と操作性が評価され高い人気を得ていました。

ヨーロッパでの先行発売ではスタンダードモデルが12000ユーロ(日本円で160万円前後)で販売され、ここで実績を作って日本国内でも販売されました。ヨーロッパのモデルとは若干仕様が変わっており値段も130万~140万円ほどの価格で販売されています。




3.熊本製作所で働くには?

熊本製作所で働くには?
ホンダの国内事業所のなかでも最も広い敷地面積と素晴らしい自然環境を持つ工場です。

ここでは多くの二輪車が製造されており、エンジンや各部品の生産加工から組み立てまでを一貫して行うラインもあります。

主要製品としては、「ゴールドウイング」「CRF1000 Africa Twin」「CB1100」「CBR1000RR」「レブル500」「CRF450R」「CBR250RR」「スーパーカブ」「モンパルML200」などがあります。

ちゃんと日本でもバイクは製造されていたんだね
もちろんだよ。これからもっと増えていくかもしれないね
具体的に働くにはどうしたらいいのかな
じゃあ工場期間工として働く方法を教えようかね

熊本製作所の取り組みとしては、「元から出さない」「貴重な資源の有効活用」「適切な処理」という3つのテーマをかかげて操業しています。こうして地元に密着した安全型の製造拠点となっているのです。

もちろんここでは「工場期間工」も募集しています。以下基本要項です。

熊本製作所
住所
熊本県菊池郡大津町平川1500
・阿蘇熊本空港より車で20分
・豊肥本線「JR肥後大津駅」より車で10分
連絡先
096-293-1111

給与
日給額
勤務6ヶ月未満/日給9,000円、6ヶ月超24ヶ月未満/日給9,200円、24ヶ月超36ヶ月未満/日給9,400円(入社日換算)
・当社規定による各種手当有(時間外勤務・交替制勤務等)
月収例
271,158円・21日勤務、2交替制、残業10時間、休日出勤2日の場合(食事補助含む)その他、各種手当あり

周辺環境
病院
セントラル病院(車で5分)、日赤病院(車で20分)、所内に健康管理センターもあります。ショッピング・プレイスポット:ダイヤモンドシティークレア、ゆめタウン光の森などがあります。また、熊本城など観光名所も盛りだくさんです。

契約期間
基本入社日より3ヶ月の契約(但し生産の状況等に応じて最大で2年11ヶ月まで更新有り)

勤務時間
【平常】08:00~17:00
【2交替】1勤 07:00~15:45  2勤 15:35~24:00
【3交替】2交替制+3勤 23:50~翌07:10

休日
原則、週休2日制(会社就業カレンダーによる)※但し、12~3月は部署により、土曜日 月2回出勤有

資格・免許
未経験歓迎・職歴・経験不問・満年齢18歳以上の方(深夜勤務があるため)平常勤務、交替制勤務すべてにおいて勤務可能な方

各種手当・福利厚生の紹介
生活立上準備金
一律¥20,000(入社後連続10稼働日以上出勤者へ支給)
特別手当
一律¥100,000※入社日から翌月末日までの出勤すべき日数の9割以上勤務していること
経験者手当
¥10,000~¥100,000(経験期間に応じて)
※入社日から起算し直近5年間において、Hondaでの勤務経験があり、かつ満了退職していること
※入社日から翌月末日までの出勤すべき日数の9割以上勤務していること
赴任手当
自宅から寮・社宅までの交通費を支給します※規定あり、寮・もしくは社宅(レオパレス21)完備、寮費無料(社宅(レオパレス21)も同様)・電気/水道代無料・冷暖房完備・布団無料貸与・シーツ洗濯無料
※自宅通勤不可者については、当社規定に基づき入寮可能です
※寮から徒歩通勤が困難なため、車両の持ち込みをお願いします
契約満了一時金
<3ヶ月毎に支給>※規定あり(規定出社日の90%以上出勤した場合。)3ヶ月で9万円支給 6ヶ月で9万円支給 9ヶ月で15万円支給 12ヶ月で15万円支給 15ヶ月から17万円支給
帰任手当
事務所または入寮先最寄り駅から退職後住所までの交通費を支給
※赴任旅費で支払った額を上限とします
※入寮者で且つ、期間満了を以って退職する場合に支給します
作業服貸与
ロッカー、帽子、安全靴付与、作業服(作業服の洗濯は無料です)
社会保険
労働保険、雇用保険、厚生年金、健康保険 完備
二輪免許取得優遇制度あり
正規従業員への登用制度あり

ここでいくつか重要な点を押さえておかなければいけません。まず工場がかなり山の中にあるために交通が不便であるということです。寮からもかなり距離があるために自分で車やバイクを持ち込むなどの工夫が必要となります。

また、契約期間が3か月単位であるために契約満了金や契約更新などには注意しておきましょう。その点を押さえておけば、一般的な工場勤務の期間工と大きな違いはありません。ここを選ぶ基準としては「バイクが好き」「バイクの製造に関わりたい」ということが最優先されると思います。自動車よりもバイクの製造に関わりたいという人にはぜひおすすめしたい期間工のお仕事と言えるでしょう。